まだ小学生だったころ、
私をとりこにした漫画がひとつありました。
りぼんに連載されていた浦川まさる先生の 「いるかちゃんヨロシク」です。
連載終了の1986年からこんなに月日がたっても、
いい加減大人といわれる年になっても、
「いるかちゃん」に夢中だったころの自分はかわらず私の中にいて、
ときめきや元気ややる気をくれるのです。
子どもから少女になって、
人が大人になるのは残酷なほどはやく、
そして大人になってからはため息をつきながら
「あの時」をゆっくりと思い出す。
回想する時間はなんと長いことか。
あわただしくも過ぎていく時間の中で、
ふと呼びかける自分の中の声、
あの大切だった時間を反芻するたび、
思い出のなかに現れてくるいくつかの作品。
それは小説であり、漫画であり、映画であり、
人の記憶よりいっそう確かな形で私たちに語りかけてくるのです。
私は幸運にも、ネット上で私と同じように
「いるかちゃん」を愛してやまなかった方々と出会うことができ、
この思いを共有することができました。
いままで出会った方々、
そしていまここを訪れてくださった方のために、
少しでも皆さんを楽しませることができるページにしたいと思っております。
そして何よりも、
「いるかちゃんヨロシク」の生みの親、
浦川まさる先生と集英社の方々に
心からの感謝を込めて。
10年たっても
20年たっても
きっとわすれない
そのときみんなどこかに旅立って
たとえ誰もいなくなっても
倉鹿の町のこと
みんなと過ごした日々のこと
(倉鹿編最終回より)
(C)Masaru Urakawa
「いるかちゃんヨロシク」第三巻 集英社文庫 コミック版
2003年6月11日 管理人 水無瀬(みなせ)拝
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