カレーのルーさま作



「じゃぁ、また明日な」
「うん」



tomorrow



その日、わたしはお見合い騒動で飛び出してから7日ぶりに我が家に戻ってきた。
すごく怒られるかと思ったのに、とーちゃんもかーちゃんものわたしが帰って来たことに一番喜んでた。
そのあととーちゃんが「無理言ってごめんな? あの話は無かったことにするから」って頭下げた。
相手が春海だって最初から分かってたら、本当に家を出るなんてコトしなかったのに。
なんて、反省しながらそんなことを考えた。
「とうちゃん、あたし、見合いするよ」
結婚なんてまだまだ考えられないけど、春海となら・・・・・いいかな。
心からそう思って言ったOKの言葉に、二人とも、ビックリしてた。





次の日の朝、珍しくいつもより早く目が覚めた。
6:00。
普段はあと30分は瞼が開かないし、起きなきゃいけないのに布団の中でもそもそしている時間だ。
部屋のカーテンを開けてみる。
まだ、空が闇の中にあって、吐く息は湯気のように真っ白。
空気は刺すように冷たくて、パジャマだけでは身が縮んでしまいそう。
でも、清々しいって言うのはこういうことを言うのかな。
まだ、何の色も付いていない透明な空気を吸うと気持ちがいい。


あ、透明じゃないな、下の食堂から朝食のにおいがする。
今日は、焼きたてのパンに、チーズオムレツとベーコン、
それからコンソメスープに、匂いはしないけど温野菜のサラダってところかな。
そういえば、春海はいつも朝は何を食べてくるんだろう。
和食っぽい感じがするけど、もしかすると洋食系?(くすっ)
もう、起きてるだろうな、時間とかキッチリしてるから。
わたしが春海より早く学校に着いたらビックリするだろうね。


そうだ、わたし学校を何も言わずに休んじゃってたんだ。
みんな、心配してるだろうな。
センセイに何て言って謝ろう。
「家出してました」なんて言えないし。
ま、とにかくひたすら謝ったら何とかなるかな。
みんなにはいっぱい聞かれるな、休みの理由。
それに、こんなコと言ったら、すっごく驚くだろうな。

「わたしが春海とコンヤクするかも」なんて。

(真っ赤)・・・・やっぱり言わないでおこう、自分からは恥ずかしくて言えない。
まだ、正式にそうなったわけじゃないし。



さあ、そろそろ学校行かなくちゃ!!


end

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