選曲基準は、かっこいいけど洗練されすぎていないこと。
好きだって公言するのが どこかちょっぴり気恥ずかしい、
そしてちょっと懐かしい、そんな曲であること……

ode to Haruumi
「シンデレラの予感」(水無瀬作)Fより
早春物語
ウェストサイド物語(ウェスト・サイド・ストーリー)
Yuming 松任谷由美 「NO SIDE」 「DA・DI・DA」

いるか&春海 校内コンサート
レベッカ  REBECCA IV 〜Maybe tomorrow〜
シンディ・ローパー Cyndi Lauper 「TIME AFTER TIME」
kurageさんの作品より
「TIME PASSED ME BY」
時代の歌 1984〜1986
1984年
1985年
1986年
ode to Haruumi
A hazy shade of winter
〜冬の散歩道〜

時よ
時よ

時よ、自分の可能性を探し求めているうちに
僕はどうなってしまったのだろう
なかなか満足できなくて
あたりを見渡してみれば
木の葉はもう色づいて
空は冬の影にかすんでる

川べりを歩みつつ行く救世軍の
軍楽隊の音楽を聞けよ
おまえが思っていたよりは
うまくいきそうじゃないか
カップを手に持っていけよ
そして
周りをごらん
木の葉は色を変え
空には冬の影がしのびよる

友よ
のぞみを捨てないで
言うのは易しいことだけど
もし希望が潰えても
また見つけると強がればいいさ
ごらんよ
叢は丈高く
野は実りのとき
僕の人生の春だ

季節は風景とともにうつろい
時をタペストリーに綴る
ときには歩みをとめて
僕のことを思い出してくれないか
変だね、記憶はとぎれがちだ
人に知られぬ詩の草稿に目を通して
ウォッカ&ライムをやりながら
あたりを見るんだ
木の葉は枯野色になり
空はひくく垂れ込めて
冬がやってくる
水無瀬訳


 これは、私の中では「春海のテーマ」です(笑)。もともととても好きな曲だったのですが、今ではもっと好きになってしまいました。
人生を模索する姿、現状に飽き足らずにさ迷い続ける姿、68年ごろの学生運動の若者の心を捉えた名曲です。
春海ってちょっとこのころの学生たちを思い出させるんです。
何事もドライに割り切るかと思えば変なところで意地っ張りだったり、器用に生きているようで反抗心も旺盛だったり、エリートのくせに体面に無頓着だった り。
反骨精神っていうのかな、もう死語かもしれないけどそういうものを感じます。
彼が持つ熱さと冷たさ、そんなものがこの曲にとてもあってる気がします。
ロック調だけどタンバリンなんかも使っていてアコースティックな感じもするし、ノスタルジックなメロディーは少々レトロな雰囲気の「いるかちゃんヨロシ ク」に通じるのかもしれません。
 春海が生まれたのは1970年らしいから当然親世代の音楽ですよね。
もしかして春海父は若かりし日学生運動などやっていてサイモン&ガーファンクルのLPが山本家にあったかもしれない?で、何気に春海は気に入っていたかも しれないよね(笑)?
サイモン&ガーファンクル Simon&Garfunkel
初出 シングルとして66年に発売 5作目のアル バム「ブッ クエンド」 Bookends(1968年)に収録 
87年にバ ングルスBanglesによってカバーされる
(アマゾンのページに飛びます)
ベスト盤にも収録
野島伸二のドラマ「人間失格」主題歌

〜「応援部前掲示板」へのふうさんの書込みより〜

「冬の散歩道」。
実は私、中学生の頃からサイモン&ガーファンクルが大好きだったんです。
(再結成後の1982年、彼らの日本公演を今は無き後楽園球場へ観に行ったほど)
そんなわけで、水無瀬さんの選曲はめちゃくちゃ嬉しいことでした。この曲、春海にはぴったりです!思わず膝を打ちましたよ〜。
シンプルでアコースティックな曲調、熱い心情を隠してあえて斜に構えたような歌詞。うーん、春海の「内なる熱情」って感じがします。
聴いたことがない、という方がおられたら是非試聴していただきたいな〜と切に思うワタシです。(2003年08月17日(日) 02:32)

Saturday, July 12, 2003

シンデレラの予感F(水無瀬作)

「空と君のあいだに」

 私は小説を書いていて音楽の助けを借りることが多いようです。
特に書いている場面の情景が浮かんでくるような音楽は、同じものを何度もかけながら書くことがあります。音楽の力、歌詞の力をかりて書いているとついつい 流されてしまい独りよがりの文章になってしまうことも多いのですが、やはりのってかくのとそうでないのでは楽しさも違います(笑)。
 シンデレラの予感のEからFにかけてはこの曲をよく聞いていました。
有名な曲なので知っている方も多いと思います。歌詞の内容も物語と通じるところが多くて、今まで景気付け(笑)に使ったどの曲よりも作品に近かったと思い ます。
 傷ついたとき、悲しいとき、つらいとき、たとえそばにはいなくても慰めてくれる存在が誰しもあるのではないかと思います。心の中に、記憶の中に、電話の 向こうに、そしてもしかしたらすぐそばにも。私がつらいときそうだったように、私も誰かにとってそのような存在でありたいと思います。・・・そんなことを 考えた一曲でした。
 頭の中に「空と君のあいだに」を回しながら(笑)「シンデレラの予感」Fを読んでいただけるといっそう雰囲気もでるかと・・・思います、ハイ(笑)。
 また、アルバム内に収録されている「流星」という曲は金次郎さん(笑)にぴったり!なんたってトラック野郎の歌なんです!博多弁じゃないけどね・・・こ れもいい曲です(笑)。
中島みゆき
(公式ページ「でじなみ」) 「空と君のあ いだに」
1994年アルバム「LOVE OR NOTHING」
シングル
もあります
(アマゾンのページに飛びます)
ドラマ「家なき子」主題歌

Sunday, July 13, 2003

「早春物語」

 赤川次郎原作のこの小説は、なんと修学旅行中の春海が読んでいたという代物。まあ、旅行中のごく軽ーい読み物ですよね(笑)。バスの中で本など読んだら 気分が悪くなるわ目が悪くなるはでいいことはないと思うのですが・・・だから高校に入って眼鏡をかけるようになったの?春クン!しかも修学旅行の移動中の バスの中で一人で本なんか読んでる人ってあまりいないと思うんだけどなぁ・・・まあ、突っ込むのはこのくらいにしておこう(笑)。
この小説は1985年(いるかたちは中三)に角川が原田知世主演で映画化しています。ちなみに公開日は9月14日。奇しくも浦川先生の誕生日!出演者を見 ると若き日(?)の仙道敦子がいたり、林隆三、田中邦衛などなかなかの面々。詳しいことはこちらのページにあります。
 当時11歳だった私にとって見たい映画ではありませんでしたが、原田知世のあの歌は今でも覚えています。・・・と考えたとき、あの歌の歌詞、『会いたく て 会いたくて 会いたくて 会えない〜』が脳裏を掠めました。
これはまさに春海&いるかちゃんそのままじゃないですか!
さては巧みに仕込まれた記号だったのか?・・・なんて思ってしまいました(笑)。

 原田知世さんは数年前からスウェーデン人プロデューサーと組んで独特の音楽世界を作っていらっしゃるようです。ボサノバのような、やや素人っぽい技巧に 頼らない歌い方はメイヤなどのスウィーディッシュポップの興隆とも重なって流行しました。CMでもなかなか好感度が高いですよね。

Sunday, July 20, 2003


ウェストサイド物語(ウェスト・サイド・ ストーリー)

 「いるかちゃんヨロシク」連載時、私は小学校高学年。
レコードやCD(当時は過渡期だった)のなかにそろそろ欲しいものがでてき始める、そんな年齢でした。今となってはどれが一番なのかはっきりしませんが、 はじめに買ったもののなかの一枚、ということでレナード・バーンスタイン指揮、ホセ・カレーラス、キリ・テ・カナワの歌う「ウェスト・サイド・ストー リー」があります。
二枚組みのLPで、母にねだって買ってもらったのを覚えています。
 ・・・おわかりですね。「いるかちゃんヨロシク」の影響です。ちなみに劇団四季のミュージカルも観に連れて行ってもらったし、母にしてみれば娘が何でこ んなにウェスト・サイド・ストーリーに惹かれているのか不可解だったかもしれません。でも、当時の私はそのくらい「いるかちゃん」に夢中で、関係のあるこ となら何でも見たい、聞きたい、知りたい、と思っていたのです。
 オペラが好きになったのだって、結局ここからかもしれません。
カレーラスの歌うトニーはまさにはまり役で、彼のちょっと軟弱なところがいい意味で引き出されているのです。バーンスタインのキャスティングなのでしょう か。
白血病から治ったばかりのカレーラスがなんとも薄幸な感じがして、トニーにぴったりでした。実際のところウェスト・サイド・ストーリーはミュージカルです から、オペラ歌手が舞台で歌うということは(ガラコンサートを除いて)ないと思いますが・・・今まであまり考えたことがなかったのですが、それだけ「いる かちゃん」は間接的にも直接的にも私に影響しているんだなと思いいたりました。

ウェ スト・サイド・ストーリー (CD)
 
 私が持っているのはこのLPです。CDが発売されたのは2002年のことですがLPは1984年。二枚組みでした。

ウ エスト・サイド物語 (DVD)
ウェスト・サイド物語
 (VHS)

(アマゾン、bitmusicのページへ)
 
 98年にアメリカでVHSを買いました。そのころは「いるかちゃんヨロシク」のことを思い出すことはほとんどなかったものの、やはりどこか心の片隅に 残っていたのですね。トニーより断然ベルナルドのほうがカッコいい(笑)です。ジョージ・チャキリスってNHKのドラマでラフカディオ・ハーン(小泉八 雲)役をやっていて好きだったんですよね。怪談、怖かったなぁ・・・

Saturday, July 26,2003

Yuming 松任谷由実 「NO SIDE」  「DA・DI・DA」

 とーっても息の長い活動をしているユーミン、「いるかちゃんヨロシク」連載中に発売されたアルバムは二枚あります。中学の部活仲間のあいだで流行ってい たということもあり、私も当時はよく聞いていました。
 そもそもユーミンとの出会いは小学校高学年のとき。クラスメートのお母様で私を娘のようにかわいがってくださったかたに教えていただいたのが始まりでし た。そのかたは息子さんしかおられなくて、母親同士が仲がよかったということもあり、お宅に呼んでいただいたりしたものです。その方に教わったもの、ひと つはユーミン、そしてもうひとつは大島弓子でした。今私が手元においてある漫画は「いるかちゃんヨロシク」と「ブラックジャック」とこの大島弓子選集のい くつかくらいのものです。「綿の国星」「いちご物語」「ジョカへ・・・」など。今のところもっとも気に入っているといえる「バナナブレッドのプディング」 はずっと後になって何と男の子に勧められて読んだのですが、すばらしいですね。何気なく紡ぎだされる不思議な言葉、その奥に見え隠れする心の何とやさし く、深く、微妙なことか。起承転結にこだわることもない淡々とした筆の運びのなかに時にはっとするほど懐かしい風景が浮かび、すっと主人公の心に自分を沿 わせることができる、素敵な漫画家さんだと思います。
 もっとも大島弓子のよさをわかったのは高校生くらいになってからで、当時は「綿の国星」などをただかわいいなぁとしか思わなかったのですが、松任谷由実 に関してははまってしまいました。「緑の街に舞い降りて」「埠頭を渡る風」今でもユーミンの中で五本の指には入るお気に入りの曲のテープをいただいたので す。あれから20年近い年月が過ぎ、ユーミンのアルバムももう買うことはほとんどなくなりましたがあのころ聞いたあの曲、あのメロディー、あの歌詞は今で も克明に心に刻まれていきつづけています。
 彼女は決して歌がすごくうまいタイプの歌手ではないのですが、歌詞の巧さにかけては日本でも屈指だと思います。陳腐に陥ることなく、印象に残るフレーズ を作りつづける才能はやはり評価に値するものでしょう。
 「いるかちゃんヨロシク」の雰囲気と彼女の持つ女性的、都会的とも言えるイメージはどこにも接点がないように思えますが、やはり同時代ということの持つ 意味は大きいようです。
 アルバム「NO SIDE」はそのものずばりスポーツに関係した曲ノーサイド」が二つあり、部活に明け暮れていた私にはしんみり心に染みるものがありま した。およそ人間離れした運動神経と体力で負け知らずのいるかちゃんにはこの曲の持つほろ苦い感じがあまりぴったり来ないのですが、伊勢十四郎コーチが学 生時代但馬戦に破れるくだりにはまさにぴったりでした。「いるかちゃんヨロシク」にはこうして差し挟まれたエピソードのひとひとつにも味わいがあっていい ですね。また、最近読み直してみるとこの「大人」たちの役割、せりふなど、おやと思うほどいいなと思うのです。年齢が近くなったせいもあるのでしょうね。 中学生の彼らを見守る視点は連載時には見落としがちでしたがとても暖かく、ほほえましいものです。倉鹿編最終回で松平先生のみせる表情の一つ一つにも生徒 たちに対する思いやりが現れていて、いい先生だなぁとつくづく思いました。
 「十年前っていにしえだと思ってるだろ」・・・はい、そう思ってました(笑)。今じゃ10年前だって20年前だって大して変わっちゃいないと思うんです が、今の子供に聞いたら当時の私と同じ答えが返ってくるのでしょうね。自分の親たちが自分と同じような子供時代をおくったとはなかなか信じられないものの ようです。もっとも私の親の世代と今とはかなり異なっていたのは事実ですし、異なる、同じ、というのも相対的なものですから、いつの時代も親と子はそれな りに隔絶された世代のあいだにあって理解しあわねばならない関係なのでしょうね。
 また、DA・DI・DAにはちょっとした思い出があります。このアルバムが発売されたころ、1985年の年末私ははじめて飛行機に乗りました。そのとき イヤホンで流れていた曲のひとつが「もう愛は始まらない」だったのです。なんてステキなんだろうとずっと思っていて、ついアルバムも買ってしまいました。 85年の年末といえば、皆が待ち焦がれた「いるかちゃんヨロシク」再スタートのとき。「りぼん」を持って飛行機に乗りましたよ、私は(笑)。漫画は親の目 に付かないところでこっそりよむものと決めていた私がです(笑)。それだけ嬉しかったのでしょうね。恥も外聞もないというか(笑)。なので「もう愛は始ま らない」は私にとっているかちゃんハイスクール編のデビューを一緒に味わった思いで深い一曲なのです。
 私の個人的な思い出はともかくとして、「いるかちゃんヨロシク」的音楽世界をさがしてみましらひとつ、これはと思えるものがありました。JRのコマー シャルにも使われました「シンデレラ・エクスプレス」です。遠距離恋愛のテーマ曲のようなもの(笑)ですが、倉鹿と東京に離れ離れになった二人にはぴった りですね。中学生の遠距離恋愛なんて、しかも受験生のなんて、地球と月に離れ離れにされたようなものです。ユーミンはふつうもう少し大人の恋愛を歌ってい るわけですが、この歌に関しては「シンデレラ」の言葉が示すとおりいるかちゃんに当てはめてもそれほど無理がないような気がします。
 修学旅行で偶然東京にやってきた春海とはあまり話す時間もなかったいるかちゃんですが、受験で春海が東京にやってきたであろうときなど、もしかしたらこ んな風に感じたかもしれません。お載せできないのが残念ですがこれもリリックがステキです。別れることが辛くても、感傷的になりすぎずがんばっていこうと する女の子の気持ちが歌われています。きっといるかちゃんのことだから、離れることが辛くて涙が出てもきっと笑顔で別れたのでしょうね。とっても前向きな 彼女のことですから次に会えるのを楽しみに、春海と同じ高校に通えることを夢見てがんばったのでしょう。やっぱり、彼女には笑顔が似合うなぁ・・・

YUMING SOUND LIBRARY  公式ページ すべての曲が試聴できます

1984.12.1  NO SIDE

1.SALAAM MOUSSON SALAAM AFRIQUE
2.ノーサイド
3.DOWNTOWN BOY
4.BLIZZARD
5.一緒に暮らそう
6.破れた恋の繕(なお)し方教えます
7.午前4時の電話
8.木枯らしのダイアリー
9.SHANGRILAをめざせ
10.ノーサイド・夏~空耳のホイッスル

1985.11.30  DA・DI・DA(ダ・ディ・ダ)/松任谷由実

1.もう愛は始まらない
2.2人のストリート
3.BABYLON
4.SUGAR TOWNはさよならの町
5.メトロポリスの片隅で
6.月夜のロケット花火
7.シンデレラ・エクスプレス
8.青春のリグレット
9.たとえあなたが去って行っても

 Monday, July 28, 2003

 
レベッカ
REBECCA IV 〜Maybe tomorrow〜

 当時小学校高学年の子どもたちは今ほど気軽にCDを買ったりはしていなかったような気がします。(少なくとも私はそうでした)
年の離れた兄と姉のいた私は彼らのレコードをなんとなく聞きながらも、それほど興味を持ってはいなかったような気がします。もっぱら洋楽というのもあった のでしょうね。そんな私が一本のテープに録音された曲に、これはすてき!と思ったものがありました。レベッカのフレンズです。
ねえきみは覚えている
夕映えによく似合うあの曲・・・
 歌詞が日本語ということもあったでしょうが、あのパワフルさ、あの不良っぽさ、そしてあの壊れてしまいそうな可憐さ・・・
音楽といえば習っていたエレクトーンで弾く曲か、家にあったクラッシクとか学校で習う歌とか、聖子ちゃんとかピンクレディーだった私にははじめての、胸が ずきずきするどきどきする音楽でした。
レベッカ
REBECCA IV 〜Maybe tomorrow〜
1 HOT SPICE
2 PRIVATE HEROINE
3 COTTON TIME
4 76th STAR
5 光と影の誘惑
6 BOTTOM LINE
7 GIRLS, BRAVO!
8 FRIENDS
9 LONDON BOY
10 MAYBE TOMORROW
発売日: 1985-11-01
 レベッカ通産4枚目のアルバムにあたります。
それにしても10曲中9曲が英語のタイトル。なんとなく時代を感じてしまいます。今より当時のほうがアメリカとか、西洋に対する憧れって強かったかも。今 みたいに気軽にはいけないところだったしね。FRIENDSのみならずLONDON BOY、MAY BE TOMORROWと名曲も多いこのアルバム、もちろんオリコン一位を記録しています。
 このアルバムが発売されたのがいるかちゃんに換算して(笑)中三の冬ですから、高校に入学してしばらくたったころ歌う歌・・・としてはまさにぴったり。 もしかして浦川先生もそれを念頭においてアルバムをききながら「いるかちゃん」を書いていたかも!?
 一方、夜の歌番組ではチェッカーズが台頭(笑)してきていましたが、当時は所属事務所の方針で、あまり本来の自分たちの歌を歌っていなかったらしいで す。確かに今の藤井フミヤさんの歌を聞くと、あのアイドル〜な感じの歌はいったいなんだったのかと思ったりしてしまいます。彼は80年代から90年代にか けて、うまく脱皮できた歌手の一人なのではないでしょうか。
 しかし今になって思うのは、こういったバンドは不良っぽさが売りだったんだなということです。そしてその不良っぽさがファッションではなくて、板につい た本物だったということ。当時は髪を染めていれば即不良でしたよね。わかりやすい時代でした(笑)。なので髪を染めるまで勇気のない抑圧(笑)された少年 少女たちはこういったバンドに何らかの思いを託していたのかもしれないな、と思うのです。
 いるかちゃんは六段中学では確かに不良に近い存在だったようですが、どちらかというと手の早い正義の味方といったところだったのでしょうか、いわゆる不 良ではないと思います。けれど里見学習院で生徒会の不正を正そうと立ち上がった彼女が歌う歌としてはこの時代の「不良っぽさ」が確かに似合う気がします。 学校の体質に不満を抱きながらもそのまま流されていく生徒たちの中でいるかちゃんの存在はまさに異色、不良といったところ。でも彼女の強い心は体制そのも のを自分に引き寄せることになりました。やっぱりいるかちゃんがすごいのは体力だけじゃない、運動神経だけじゃないと思わせる場面でした。ただし、春海も 一緒にうたったとなると・・・Nokkoの歌は果たして春海に歌い得るものなのか(歌詞、音域ともに)非常に疑問です(笑)。

1985年 レベッカ アルバムIV〜Maybe Tomorrow (アマゾンのページへ)
Saturday, July 26,2003


シンディ・ローパー  Cyndi Lauper 「TIME AFTER TIME」

タイム・アフター・タイム

ベッドに横たわりながら
時を刻む時計の音を聞いて
あなたのことを思うの
出口のない戸惑いにはまり込むのは
今に始まったことじゃない
心通じ合ってた夜がフラッシュバックしては消えて
たくさん思い出の詰まったスーツケースがいくつも

ときに私のことを思い描いくこともあるでしょう
私は先に行きすぎていて
あなたが声をかけてくれても
何を言ったのか判らない
そしてあなたは言うの
もっとゆっ<りって。
私は追いつかれ
時計の針が巻き戻されていく

途方に暮れてもあたりを見まわせばいい
私を見つけるでしょう
いつだってね タイム・アフター・タイム
あなたが倒れそうになったら
私が受けとめてあげる
私は待っているわ
いつだってね タイム・アフター・タイム

私の面影は薄れ
暗闇がグレイに染まって
窓の外を眺めながら
私が大丈夫かって気にしてくれる
心の奥深く秘密は盗まれて
ドラムは調子外れに響いている

道に迷っても気をつけて見れば
君は僕を見出すだろう
どこでだって タイム・アフター・タイム
君が倒れても僕が支えるよ
待っているから
いつだって タイム・アフター・タイム

あなたは言ったの
もっとゆっくりって。
私は追いこされ
時計の針は巻き戻される。

タイム・アフター・タイム
水無瀬訳

 デビュー・アルバム「She's so unusual」に収録されていたこの曲は二週連続で全米ナンバーワンを記録しました。発売されたのは84年のこと。まさにいるヨロと同時代(笑)。グラ ミー賞で最優秀新人賞をとってい ます。ときにシンディ21歳。
 私はテレビでこのときのシンディ・ローパーを見てるんです、多分。マドンナより誰より先に洋楽アーティストを認識した瞬間でした。なんたってかわいかっ たんですよ。もう、すんごいキュートで、忘れられなかったんです。受賞したときって何か一言言いますでしょ?そのとき時間のあるだけ使ってスタッフたちの 紹介をしてたのだけどそれがとっても愛らしかったの。当時10歳かそこらの子供だった私にも伝わってきたのね、彼女のキュートさが。
 でも、そのとき聴いたはずの曲がいったい何だったのか、調べるすべがなくてずっとそのままでした。で、たまたま聞いていたコンピレーション・アルバムに 入っていたこの曲を聴いたときは、これだっ!てうれしくって踊っちゃいましたね。いつか聞いた曲、聴いたまま題名も歌い手もわからないままにしていた曲に 巡り会えたときの嬉しさって、なかなかほかに比べるものがないほどです。最近はネットも発達してそういう喜びに出会える機会が増えたかな。以前はまるで運 命とか奇跡みたいなものに思えたけど。そういう風にして出会えた曲って、特別な気がするんです。
 タイム・アフター・タイム。これは繰り返しのところが男性とデュエットになっていて、まさに「いるか&春海」な曲なんです。それにシンディ・ローパーの キュートなイメージっているかちゃんと少し重なるかな、って思います。デビューした当初は派手で奇抜な衣装やメイクで一躍スターになった彼女がミュージ シャンとしても一流であると認めさせたのがこの曲。
 彼女のキュートさって彼女だけのものって気がします。誰も真似できない。あの衣装もメイクも彼女しか似 合わない。あの歌声の可憐さも誰にも持ち合わせないものだったと思います。80年代後半になってバングルスのようなガールズ・バンドがいくつか出てきます が彼女たちの不良っぽいキュートさは少なからずシンディ・ローパーの影響を受けているんじゃないかしら。日本のレベッカのNokkoにしてもそう。たとえ ばGジャンを着てインナーにフリルのタンクトップを着ている、そんな感じ。そう言えば私もそんな格好してたっけ(笑)。フリフリのレースにちょっと不良っ ぽいニュアンスって好きだった。
 タイム・アフター・タイムは特に歌詞がすばらしいってわけじゃないけど、サビの部分は一度聴いたら忘れられない曲です。訳するときも女の子バージョンと 男の子バージョンにしてみました。ちょっとだけいるヨロ的?になったかしら。


1984年アルバム シーズ・ソー・アンユージュアル
その他ベスト盤やいろんなコンピレーションアルバムに収録されています
(アマゾンのページへ)

Sunday, August 10, 2003


kurageさんの作品より

TIME PASSED ME BY」

 このメロディーのサビの部分、、理屈ぬきで私好み(笑)なのです。こういう少しずつ下がってくる音に私は弱いのだ(笑)。1987年というと、もう連載 は終わってしまっていますがkurageさんの「TIME PASSED ME BY」は連載後の彼らが高校二年生のときのお話。ちょうど87年です。この曲を聴きながら改めてお話をよませていただくと、なかなか感じるところも多く、 雰囲気にひたれてしまいます。こんなふうに女の子は大人になっていくんだなぁ・・・そしてその過程をそばで見つめる男の子たちはみんなどきどきするんだろ うなぁ・・・成長する過程での恋愛って大人になってからでは決して味わえない何かがあるような気がします。いるかちゃんをキレイにしていくのは春海くんだ けど、ふと気づくとまるで違う女の子のような気がする・・・その変化に少し戸惑う気持ちが甘ーく伝わってくる一曲でした。
 試聴するだけではわからないのですが、お話の中で春海がつぶやいているかに聞こえなかった言葉が、この歌を聴くとわかるんです(笑)。
1987年  TM NETWORK アルバムSELF CONTROLから
「TIME PASSED ME BY」
Sunday, July 20, 2003


時代の歌 1984〜1986
懐かしく昔の音楽にはまってください

1984年



・  星空のディスタンス アルフィー 1984年

・  ワインレッドの心 安全地帯 1984年

・  悲しみがとまらない 杏里 1984年

・  ふたりの愛ランド 石川優子とチャゲ 1984年

・  ドラマティック・レイン 稲垣潤一 1984年

・  いっそ、セレナーデ 井上陽水 1984年

・  メトロポリタン美術館 大貫妙子 1984年

・  君が、嘘を、ついた オフコース 1984年

・  モニカ 吉川晃司 1984年

・  渚のはいから人魚 小泉今日子 1984年

・  お久しぶりね 小柳ルミ子 1984年

・  チョコレット粉砕工場 GONTITI 1984年

・  ミス・ブランニュー・デイ サザンオールスターズ 1984年

・  夢伝説 スターダスト・レビュー 1984年

・  桃色吐息 高橋真梨子 1984年

・  ギザギザハートの子守唄 チェッカーズ 1984年

・  哀しくてジェラシー チェッカーズ 1984年

・  涙のリクエスト チェッカーズ 1984年

・  君たちキウィ・パパイヤ・マンゴーだね 中原めいこ 1984年

・  北ウイング 中森明菜 1984年

・  Rock'n Rouge 松田聖子 1984年

・  Like A Virgin マドンナ 1984年

・  メイン・テーマ 薬師丸ひろ子 1984年

・  風の谷のナウシカ 安田成美 1984年


1985年


その他

・  悲しみにさよなら 安全地帯 1985年

・  恋の予感 安全地帯 1985年

・  六本木心中 アン・ルイス 1985年

・  シェリー 尾崎 豊 1985年

・  卒業 菊池桃子 1985年

・  恋におちて 小林明子 1985年

・  卒業 斉藤由貴 1985年

・  バイバイマイラブ サザンオールスターズ 1985年

・  ヤングブラッズ 佐野元春 1985年

・  Romanticが止まらない C−C−B 1985年

・  ふたりの夏物語 杉山清貴&オメガトライブ 1985年

・  翼の折れたエンジェル 中村あゆみ 1985年

・  ミ・アモーレ 中森明菜 1985年

・  飾りじゃないのよ涙は 中森明菜 1985年

・  天使のウィンク 松田聖子 1985年


1986年


その他

・  君は1000% 1986 OMEGA TRIBE 1986年

・  地下鉄のザジ 大貫妙子 1986年

・  Missing 久保田利伸 1986年

・  なんてったってアイドル 小泉今日子 1986年

・  仮面舞踏会 少年隊 1986年

・  Song for U.S.A. チェッカーズ 1986年

・  シーズン・イン・ザ・サン TUBE 1986年

・  DESIRE 中森明菜 1986年

・  J・BOY 浜田省吾 1986年

・  クリスマス・イブ 山下達郎 1986年

・  My Revolution 渡辺美里 1986年

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